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新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

2016年8月号から5回にわたってこの日本酒コラム『一献献上』を書かせていただきました。旧年中は大変お世話になりました。2017年も日本酒にまつわる”こぼれ話”を色々とお話していきたいと思っております。どうぞよろしくお付き合い下さいますようお願い致します。

『お屠蘇(とそ)』って?

元旦は二十四節気第二十二の冬至(12月22日)と二十三小寒(1月5日)の間になりますが、この1月5日小寒から節分(立春の前日)までが『寒の入り』で、暦の上でもっとも寒さが厳しい時期と言われています。1年を通して最も寒い時期ですから、燗酒で乾杯といきたいところですが、今回は皆さんご存じ、元旦の朝にいただく習慣のある「お屠蘇」のお話です。

『お屠蘇』は単に「お正月に飲む日本酒」ではないのです。実は、中国・唐の時代に日本へ伝来したものと言われており、お酒とみりんに生薬を漬け込んだ、いわゆる薬用酒のことです。正式名称は「屠蘇散」または「屠蘇延命散」と呼ばれるもので、薬草をブレンドした言わば、リキュールのようなものですね。また「おとそ」と呼ばれるようになったのは、悪鬼を屠って自らの魂を蘇らせるお酒、という意味が由来だそうで、1年の邪気を追払い、新しい年を健康でいられるよう願いを込めていただく「祝い酒」が『お屠蘇』なのですね。

日本酒の歴史は諸説あるようですが、弥生時代の頃に中国から伝来したのではと言われています。中国大陸から伝来したお酒が、日本の美しい四季や豊かな自然の中で、時を経て歴史と共に育まれてきたのです。日本の伝統文化に共通してみられる繊細で伝統を重んじる心、そして深い精神性を日本酒の中にも見出すことができるのではないでしょうか。神々に感謝し四季を寿ぐ。年の初めを伝統文化である日本酒で言祝ぐのです。読者の皆様の新しい1年が幸せでありますように!

では一献献上!