11月・霜月(しもつき)
11月は旧暦で「霜月(しもつき)」と呼ばれ、その由来は「霜降り月・霜降月(しもふりつき)」の略と言われていますが、11月は秋も極まり、冬の気配が立ち始める頃です。丁度「立冬(2018年11月7日)」も過ぎ、暦の上ではこの日から冬になります。
日本では各地で紅葉が鮮やかに目に映り、初雪の便りが聞こえてくる頃でしょうか。バンクーバーでは、時雨が多くなり朝晩はすっかり冷え込み吐く息が白くなる頃ですね。
Vancouver Sake Fest ’18
BC州日本酒協会 (SABC)主催の”Vancouver Sake Fest 2018”が去る9月27日に開催され大変な盛況ぶりでした。業界関係者127名、一般251名、合計378名の多くの皆様方にお越しいただきました。日本、米国など33社の酒蔵から107銘柄の日本酒が出展され、日本からも多くの酒蔵の関係者の方々がこのイベントの為にバンクーバーにお越しいただきました。ここカナダBC州で日本酒の普及・発展に務める業界人として関係者の皆様方にも厚く御礼を申し上げます。
今回はWSET日本酒認定講師のララ・ビクトリア氏を迎えて、業界関係者のリカーストアー&レストラン・オーナーに向けて、日本酒の取扱いをどうビジネスに結びつけるかをテーマに講演いただきました。非常に興味深い講演だったと思います。
全体的な来場者の印象としては、業界関係者向けはBCリカーストアーでの日本酒の取扱いはまだまだ少ないものの、プライベート・リカーストアーや日本食レストランの来場者が目立った気がします。また一般来場者ではトレンドとしてリキュールや炭酸系など、低アルコール度数が好まれる傾向は変わりませんが、特定名称酒など吟醸クラス以上の高額な日本酒を好まれる来場者が増えている印象でした。
awa酒協会 スパークリング日本酒
10月17日(水)「世界の乾杯酒を目指す」一般社団法人awa酒協会が、東京白金台・八芳園で2018年度認定のお披露目会を開催しました。今回ご招待いただいたので、参加して参りました。
認定式の冒頭、安倍総理大臣の祝電が披露され、小泉進次郎衆議院議員や俳優の柴俊夫さんから祝辞が贈られました。そしてミス日本酒も駆けつけ、会場は大変盛り上がっていました。
awa酒協会では「awa酒(スパークリング日本酒)」の認定基準を厳しく定め品質向上、市場での普及促進に貢献することを目的とし、醸造方法では瓶内またはタンク内二次発酵から発生する炭酸ガスを有し、そのガス気圧、製造方法や品質を厳密に定め、日本市場のみならず、世界市場に目を向けています。
今年は新規認定蔵の4蔵が今年加わり、合計12蔵が18銘柄のスパークリング日本酒を出品しました。
各酒蔵の「awa酒」を試飲しましたが、全体的にアルコール度数は10~13%と低めで甘さもほど良く、女性、若年層、また日本酒を飲み慣れないワイン愛好家などを中心に支持されそうです。大変素晴らしいお披露目会でした。
今後の日本酒市場の広がり
以前この一献献上で「知産知消」についてお話をしました。
それは生産者と消費者の距離を近づけるだけでなく、生産者がその市場でどのようにして日本酒が消費されるかを知った上でモノ造りをし、また消費者が生産者のことを知ることで、商品そのものだけでなく、商品本来の良さを引き出す飲み方を知ることだとお話しました。
我々はこの日本の伝統文化と云える日本酒を広めていく者として、いろいろな日本酒のイベントを通して、海外の多くの皆さんにも日本酒の素晴らしさを知って頂き、一人でも多くの方々に日本酒を広めていきたいと心から願っています。
では日本酒に一献献上!
(一献献上はカナダ・バンクーバー情報誌Oops!うっぷすで連載中です。)