北米産スプルース
マツ科トウヒ属の常緑針葉樹を総称し、英名でスプルースと呼んでいます。イングルマンスプルース、ホワイトスプルースはカナダの内陸山岳部に自生するのに対し、シトカスプルースは広い範囲に渡り原生し、米西海岸アラスカ〜カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州沿岸部、カリフォルニア州北部にまで及びます。
木目が細かく、塗装しても美しい仕上りになるのと、適度な強度と弾力を持っているため、楽器特にバイオリンやギターのボディに使用されることが多い樹種です。スプルースは乾燥が早く、加工もしやすいのが特徴です。
日本で使用されるスプルース
木肌が白く、くっきりと見える北米産の良質なシトカスプルースは、日本の神社仏閣の補修修繕に使用されたり、絵馬に使用されたりしているのをご存知ですか。シトカスプルースについて
アクシスは信頼できる製材所から直接仕入れをしているので、高品質な木材を日本の皆様に多くご利用いただいています。カナダから輸出する木材が、日本でどのように加工され、利用されるか知ることができるのは大変嬉しいことです。
丸太の視察 フレイザー川
スプルースの丸太を輸出する場合は、事前に視察をして品質をチェックを行います。
バンクーバーから少し郊外に行き、ブリティッシュ・コロンビア州で最も長い河川(全長1,375km)、フレイザー川(Fraser River)をボートで少し北上し、丸太の視察を行います。
カナダのフレイザー川といえば、鮭の遡上でも有名で、探検家サイモン・フレイザーにちなんで名付けられましたが、彼が旅をするずっと前から、この川はカナダ先住民のための重要な輸送ルートと食糧源でした。
バンクーバーの空港からダウンタウンに向かう際や、郊外に住んでいる方は、たくさんの原木や丸太がフレイザー川の水面でプカプカ浮いているのを目にしたことがあるのではないでしょうか。川で貯木をするのは、丸太を簡単に運ぶことができるという輸送手段のためだけでなく、水面で保管することで、乾燥や虫の繁殖の防止にもなるからです。乾燥を防ぐために水中で保管しますが、丸太を製材する際には早く乾燥し反りにくい木材になるとのことです。
フレイザー川は、今の時代でも輸送手段としてブリティッシュ・コロンビア州の経済を支えています。